5.次の文章のうち、下線部がすべて正しい場合は○を、下線部のうち誤っている箇所がある場合は、誤っている箇所(1ヵ所)の記号を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。
※誤っている箇所がある場合は、1ヵ所である。
① 消費者教育推進法は、大学等における消費者教育の推進のため、国及び地方公共団体は、大学等に対し、学生等の消費生活における被害を防止するための啓発その他の自主的な取組を行うよう㋐促すものとするとしている。また、国及び地方公共団体は、㋑関係団体の協力を得つつ、学生等に対する援助を行う教職員に対し、㋒研修の機会の確保、情報提供その他の必要な措置を講じなければならないとしている。
② 「消費者教育の推進に関する基本的な方針」においては、若年者の消費者教育について、「学習指導要領を踏まえ、㋐高等学校段階までに、㋑売買契約の基礎や契約の重要性やそれを守ることの意義、売買契約の仕組みについての理解、消費者被害の背景とその対応についての理解などの知識及び技能を身に付けるよう、消費者教育をより㋒理論的に実施することが必要」としている。
③ 2015(平成27)年に㋐国際連合の「持続可能な開発サミット」で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」は、17 項目の持続可能な開発目標を達成することにより、㋑「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、途上国のみならず先進国も実施に取り組むものになっている。㋒消費者基本計画に基づく施策の一つである「消費者が主役となって選択・行動できる社会の形成」は、目標12「つくる責任 つかう責任」や目標14「海の豊かさを守ろう」など、さまざまな目標に関連している。
④ 厚生労働省では、㋐公共職業安定所(ハローワーク)に登録している有効求人登録者数に対し、企業からの有効求人数の割合を示す指標を有効求人倍率として、㋑毎月公表している。2018(平成30)年度の平均有効求人倍率は1.62倍となり、2017(平成29)年度の平均を㋒上回った。
⑤ 我が国では物価指数として、商品の流通過程に応じて消費者物価指数、企業物価指数などが作成されている。消費者物価指数は、㋐小売段階における財やサービスの価格全般の動向を表している。物価は、経済活動が活発となり需給がひっ迫してくると㋑上昇率が高まり、経済活動が停滞し需給が緩むと㋒上昇率が低下する傾向がある。
⑥ 総務省が毎月実施している「家計調査」によると、2018(平成30)年の2人以上世帯の消費支出は2017(平成29)年に比べ名目は増加しており、物価変動の影響を考慮した実質消費支出は、5年連続の㋐減少となっている。「家計調査」における消費支出とは、1世帯当たりの平均値である。「実収入」(2人以上の世帯のうち勤労者世帯)は、1世帯当たりのすべての世帯員の現金収入を合算した㋑平均収入であり、前年に比べ、㋒名目、実質とも増加した。
⑦ 「地球温暖化対策のための税」は、低炭素社会の実現に向け、㋐再生可能エネルギーの導入や省エネ対策をはじめとする地球温暖化対策など、㋑エネルギー利用に伴うCO2の排出抑制対策を強化するため、石油・天然ガス・石炭といったすべての化石燃料の利用に対し、㋒環境負荷(CO2排出量)に応じて広く薄く公平に負担を求めるものである。
⑧ 2016(平成28)年4月に始まった電力の小売全面自由化においては、㋐低圧分野(家庭向け等)における電気の小売が全面的に自由化された。それに伴い、料金プランにもさまざまなタイプのものが新しく出ており、㋑完全従量料金制もその一つである。また、㋒再生可能エネルギーの電源割合が高いメニューを選択することも可能になった。
解説
- 問題1から順番に解答していくと最初に出てくる「正誤×選択」です。「正誤×選択」は一番難しい解答パターンです。ただし、この分野の問題は比較的易しいので心理的に助かります。
- 新試験になってから、分野をまたいだ、さまざまな問題が集められています。新試験制度になってから問題数が減っているので大問題から外すような小問題をここに集結させたような感じです。
- あまりなじみのない法律が出てきたりしていますので難しめになっています。例年、頭をうならせる分野ですが、常識力から正解を導き出すことにができる問題が多く、思った以上に得点源になります。
- 知らない法律問題もあり、「正誤×選択」なので、大きく取りこぼさないように最低でも半分以上を目標にします。
- 過去にも出題された同じような問題は取りこぼさないように過去問対策をしておきましょう。
- 一般常識で解答が導き出されるような感覚をつけたいところです。あまり時間を書ける問題ではありませんので時間配分には気をつけてください。5分程度で終わらせましょう。5分程度ということは、1回読んだら読み返すことなく解答するという感じです。
- 最近注目で頻出となったSDGsが、ここで出題されています。今後も継続的に出題されると思います。また、エシカル消費も要チェックワードです。
30年度試験の「正誤×選択」問題から、「※誤っている箇所がある場合は、1ヵ所である。」という注意書きが追記されました。
旧試験では「正誤×選択」の場合、「×ウ」 のパターンが多かったのですが、新試験になってから、やたら「○」が多くなっています。○が連続で続くと不安になってしまいますが、実は○が多いという結果になっていますので、自信をもって「○」の判断を信じてください。ちなみに、ずべて同じ答えにしてしまうと0点になるので気を付けてください。旧試験では「※ ○×下線問題には、すべての設問が○またはすべての設問が×の問題はない。したがって、解答欄にすべて○またはすべて×をマークした場合は0点とする。」とありましたが、新試験からは削除されています。ただ、「すべて○またはすべて×」になったことはありませんし、今後、急に復活するかもしれませんので頭に入れておいてください。(今の今まで、気が付きませんでした。申しわけないです)
2019年度(再試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:5-6問以上/8問中
【消費者教育】2問
【その他】1問
【経済問題】3問
【環境問題】2問
問題5① 【消費者教育】大学等における消費者教育の推進(消費者教育推進法第12条)AB
問題5② 【消費者教育】消費者教育基本方針・若年者の消費者教育 BC
問題5③ 【その他】持続可能な開発目標(SDGs)・消費者教育 BC
問題5④ 【経済問題】有効求人倍率 BC
問題5⑤ 【経済問題】物価指数 BC
問題5⑥ 【経済問題】家計調査統計・消費支出 BC
問題5⑦ 【環境問題】地球温暖化対策のための税 AB
問題5⑧ 【環境問題】電力の小売全面自由化 BC
2019年度(本試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:5-6問以上/8問中
【消費者教育】2問
【その他】1問
【経済問題】3問
【環境問題】2問
問題5① 【消費者教育】目的(消費者教育推進法第1条)A
問題5② 【その他】持続可能な開発目標(SDGs)・エシカル消費 B
問題5③ 【消費者教育】高等学校学習指導要領の改訂 B
問題5④ 【経済問題】物価安定目標 BC
問題5⑤ 【経済問題】キャッシュレス決済 AB
問題5⑥ 【経済問題】金融資産 BC
問題5⑦ 【環境問題】循環型社会形成推進基本法 BC
問題5⑧ 【環境問題】食品ロス B
28年度・29年度・30年度の過去問の分類と難易度
30年度試験の難易度を再掲
難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/8問中
【消費者教育】2問
【その他】1問
【経済問題】3問
【環境問題】2問
問題5① 【消費者教育】基本理念(消費者教育の推進に関する法律)AB
問題5② 【その他】持続可能な開発目標(SDGs)AB
問題5③ 【消費者教育】基本方針(消費者教育の推進に関する法律)B
問題5④ 【経済問題】景気低迷対策 B
問題5⑤ 【経済問題】クラウドファンディング A
問題5⑥ 【経済問題】国内総生産(GDP)AB
問題5⑦ 【環境問題】容器包装リサイクル法 B
問題5⑧ 【環境問題】PCB BC
29年度試験の難易度を再掲
難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/8問中
【消費者教育】2問
【その他】1問
【経済問題】3問
【環境問題】2問
問題5① 【消費者教育】消費者教育推進法(第13条 地域における消費者教育の推進)BC
問題5② 【消費者教育】消費者教育推進法(消費者教育推進会議)BC
問題5③ 【その他】食育基本法 B
問題5④ 【経済問題】経済問題(為替レート・円高円安)AB★
問題5⑤ 【経済問題】経済問題(マイナス金利)AB
問題5⑥ 【経済問題】経済問題(調査データ・有効求人倍率)BC
問題5⑦ 【環境問題】環境問題(省エネルギーラベル)BC
問題5⑧ 【環境問題】環境問題(ワシントン条約)BC
28年度試験の難易度を再掲
難易度(A易、B普通、C難)目標:5問以上/8問中
【消費者教育】3問
【経済問題】3問
【環境問題】2問
問題5① 【消費者教育】消費者市民社会(消費者教育の推進に関する法律)
問題5② 【消費者教育】消費者教育の推進に関する基本的な方針(消費者教育の推進に関する法律)
問題5③ 【消費者教育】金融に関わる消費者教育
問題5④ 【経済問題】インフレ目標
問題5⑤ 【経済問題】円高・円安
問題5⑥ 【経済問題】(調査データ)ネット通販トラブル
問題5⑦ 【環境問題】食品リサイクル法
問題5⑧ 【環境問題】地球温暖化防止会議