2019年度(本試験) 問題6 クリーニング・食品(正誤×選択)その1(一般公開中)

6.次の文章のうち、下線部がすべて正しい場合は○を、下線部のうち誤っている箇所がある場合は、誤っている箇所(1ヵ所)の記号を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。
※誤っている箇所がある場合は、1ヵ所である。

① 「クリーニング事故賠償基準」では、賠償額は、㋐物品の再取得価格に、物品の購入時からの経過月数に対応して定める補償割合を乗じて算定する。一方、クリーニング業者が賠償額の支払いと同時に利用者の求めにより事故物品を利用者に引き渡すときは、㋑賠償額の一部を免れることができると規定されている。なお、利用者とクリーニング業者との間で㋒賠償額の特約を結ぶことも可能であると規定されている。

② 繊維製品品質表示規程における「取扱い表示」は、㋐日本工業規格(JIS)に規定する記号で、㋑洗濯処理記号、漂白処理記号、乾燥処理記号、アイロン仕上げ処理記号、商業クリーニング処理記号の5個の「基本記号」と、「付加記号」や「数字」の組合せで構成される。「取扱い表示」は、㋒着用などによって付着する汚れを最も効率的に除去できる方法を表示することになっている。

③ 消防法において、旅館、ホテル、病院など不特定多数の人が出入りする施設・建築物で使用される㋐カーテン、㋑じゅうたん、㋒劇場等で使用される舞台幕等は、消防法に定められた防炎性能基準の条件を満たした「防炎物品」であることが義務づけられている。

④ 栄養機能食品の対象食品は、消費者に販売される容器包装に入れられた㋐一般用加工食品及び一般用生鮮食品である。栄養機能食品では、食品表示基準別表に掲げる表示以外の機能表示は認められておらず、例えば、㋑「ビタミンB1は、夜間の視力の維持を助け、疲れ目の解消に役立つ栄養素です」、㋒「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です」などは認められている。

⑤ 機能性表示食品制度は、生鮮食品を含むすべての食品が対象である。しかし、㋐アルコールを含有する飲料等は対象外とされている。事業者は、届出をしようとする食品の安全性について、まず食経験の評価を行い、食経験に関する情報が不十分である場合には、㋑既存情報により評価を行う。それでも不十分な場合には、㋒安全性試験を実施して評価を行う。

⑥ 遺伝子組換え食品には、遺伝子組換え農作物とそれから作られた食品、遺伝子組換え微生物を利用して作られた㋐食品添加物がある。遺伝子組換え食品については、㋑安全性が確認されたもののみを流通させることができる仕組みとなっている。遺伝子組換え農作物を原材料とした加工食品で、遺伝子組換えの痕跡が検出できない油やしょうゆ等については、遺伝子組換えに関する㋒表示義務はない

⑦ 食品の安全を守るための仕組みはリスク分析という考え方を基本としており、次の3要素から構成されている。㋐食品安全委員会が科学的知見に基づいて食品健康影響評価(リスク評価)を行い、その結果に基づき㋑厚生労働省、農林水産省、消費者庁、環境省等が規制等の措置(リスク管理)を実施する。施策の策定にあたっては、㋒消費者庁の総合調整のもと、行政機関、消費者、生産者、食品事業者等の間で情報の共有や意見の交換(リスクコミュニケーション)が行われる。

⑧ 一般用加工食品には、栄養成分表示が義務づけられている。食品単位は100g、100ml、㋐1食分、1包装、その他の1単位のいずれかとし、㋑熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量に換算したもの)の順に表示しなければならない。表示値は、㋒分析により値を得るほか、計算等によって求めることも可能である。

⑨ 「食品表示基準」では、食品関連事業者に加工食品の製造所等の所在地及び製造者等の氏名又は名称の表示を義務づけている。ただし、製造所固有記号制度では、原則として同一製品を㋐2ヵ所以上の製造所で製造する場合、あらかじめ㋑都道府県知事に届け出た㋒製造所固有記号の表示をもって、上記の表示に代えることができる

解説

  • 旧試験ではクリーニング5問、食品10問と分かれていましたが、新試験から問題数が減ったことで、あわせて10問になりました。割合はクリーニング3問と食品7問が2回続きましたが、30年度試験で、食品が1問減ってクリーニング3問と食品6問の合計9問となり、2019年度も同じでした。
  • クリーニングは知識と苦情相談対応、食品は正確な知識が必要とされるので、難易度は高くなりがちですが、意外に得点できますので、しっかり問題文を読み込みましょう。
  • 特に法律改正などの新しい制度が出題ポイントにもなっています。
  • 正解できそうな問題をできるだけ取りこぼさないように、また、日本語や一般常識から類推される正解に気づけるようにしましょう。

推奨表示のアレルゲンに「アーモンド」が追加されています(出題可能性あり)

2019年度(本試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:6-7問以上/9問中

問題6① クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC
問題6② 取扱い表示(繊維製品品質表示規定)BC
問題6③ 繊維製品の基礎知識(防炎用品・消防法)BC

問題6④ 食品(栄養機能食品)C ※健康食品の分類
問題6⑤ 食品(機能性表示食品)C ※新しい食品表示制度
問題6⑥ 食品(遺伝子組換え食品)C
問題6⑦ 食品(食品のリスク分析・管理)BC ※30年度過去問出題
問題6⑧ 食品(食品表示基準・栄養成分表示)B  ※新しい食品表示制度
問題6⑨ 食品(食品表示基準・固有記号)BC

2019年度(再試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:6-7問以上/9問中

問題6① クリーニング(ドライクリーニング)B ※基本・頻出
問題6② クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC
問題6③ クリーニング(ランドリー)B

問題6④ 食品(特別用途食品・保健機能食品)C
問題6⑤ 食品(特定保健用食品)C
問題6⑥ 食品(HACCP)BC
問題6⑦ 食品(食中毒)B
問題6⑧ 食品(食品表示基準・期限表示)B
問題6⑨ 食品(食品表示基準・アレルゲン)BC

28年度・29年度・30年度の過去問の分類と難易度

クリーニング

30年度試験の難易度を再掲

問題6① クリーニング(標準営業約款)AB
問題6② クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC ※数字が暗記
問題6③ クリーニング(繊維製品の基礎知識)B ※日本語解釈でA

29年度試験の難易度を再掲

問題6① クリーニング(クリーニング方法の種類と特徴)AB★
問題6② クリーニング(洗濯表示)C
問題6③ クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC

28年度試験の難易度を再掲

問題6① クリーニング(クリーニング方法)AB 
問題6② クリーニング(洗濯表示の規格)AB
問題6③ クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC

食品

30年度試験の難易度を再掲

問題6④ 食品(機能性表示食品)AB ※新しい食品表示制度
問題6⑤ 食品(保健機能食品)AB★ ※健康食品の分類
問題6⑥ 食品(食品添加物)B ※所管
問題6⑦ 食品(食品のリスク分析・管理)BC
問題6⑧ 食品(食品表示基準・アレルギー表示)C★ ※アレルギー物質は頻出
問題6⑨ 食品(食品表示基準・栄養強調表示)C

29年度試験の難易度を再掲

問題6④ 食品(保健機能食品)AB★
問題6⑤ 食品(食品のリスク分析)B
問題6⑥ 食品(HACCP)AB
問題6⑦ 食品(食中毒の報告)C
問題6⑧ 食品(食品表示基準・アレルギー表示)BC★
問題6⑨ 食品(食品表示基準・原料原産地表示)B
問題6⑩ 食品(食品表示基準・栄養成分表示)AB

28年度試験の難易度を再掲

問題6④ 食品(有機JASマーク)B
問題6⑤ 食品(残留農薬基準)C
問題6⑥ 食品(食品添加物)B
問題6⑦ 食品(輸入食品の検疫)A
問題6⑧ 食品(期限表示)A
問題6⑨ 食品(保健機能食品)B
問題6⑩ 食品(機能性表示食品)B

ポイント

毎年、同じようなポイントを書いています。

クリーニング

  • クリーニング事故賠償基準
  • クリーニング業法
  • クリーニング方法・繊維製品の基礎知識

問題設定次第で難易度の幅が広がります。メインとなる事故賠償基準は現場経験があれば想像が付きますが、一般受験生には厳しいかもしれません。過去問でイメージを掴んでください。また、基本的な定番問題も出題されますが、暗記系に近いので、なかなか覚えるのは大変ですが、実生活をイメージしながら覚えましょう。

3問しかないので、重要な問題しか出題されない可能性もあります。ということは過去問対策と過去問解説の関連解説、法改正基準改正等の改正部分がポイントです。

食品

定番ともいえる問題が出題されていますが、一般常識・日本語の読み込みで正解できるものもあります。暗記系の問題が多いので難し目です。

  • いわゆる健康食品(特定保健用食品・機能性食品)
  • 食品表示(新たな食品表示基準)・・・法律改正を参照してください
  • 法改正等(アレルギー表示など基準に新たに追加されたときは注目です)
  • 所管(消費者庁・厚生労働省・農林水産省・食品安全委員会)