6.次の文章のうち、下線部がすべて正しい場合は○を、下線部のうち誤っている箇所がある場合は、誤っている箇所(1ヵ所)の記号を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。
※誤っている箇所がある場合は、1ヵ所である。
① ドライクリーニングは、水の代わりに石油系溶剤やテトラクロロエチレンなどの㋐揮発性有機溶剤を用いて洗濯をする方法で、スーツやコートなど水洗いできない品物が対象になる。長所として、油性汚れの除去性能に優れており、品物の㋑型くずれや収縮が起きにくい、㋒風合いが変わりにくいということが挙げられる。
② 「クリーニング事故賠償基準」において、クリーニング業者は㋐利用者とクリーニング契約を結んだ当事者と定義される。宅配業者、㋑保管業者、クリーニング処理の下請業者等は、クリーニング契約を結んだクリーニング業者の支配圏にあるとされる。インターネットで申し込む宅配クリーニングにおいて、宅配業者による事故が発生した場合、同基準においては、㋒クリーニング業者が利用者に対して賠償するという考え方が採用されている。
③ 商業クリーニングの洗たく方法であるランドリーは、ワイシャツなどの耐久性のある繊維製品を専用の洗剤や助剤(アルカリ剤)等を用いて㋐温水洗いする方法である。ランドリーを行ったワイシャツの乾燥と仕上げは、一般的に㋑濡れ掛けプレスと呼ぶ方法で同時に行っているが、この処理によって衿や前立てに㋒収縮が生じることがある。
④ 加工食品等の特別の用途や成分の機能に関する食品表示制度には、特別用途食品及び保健機能食品がある。特別用途食品には、病者用食品、㋐乳児用調製乳、えん下困難者用食品などがある。また、保健機能食品には、特定保健用食品、㋑栄養機能食品、㋒機能性表示食品がある。
⑤ 特定保健用食品とは、食生活において特定の保健の目的で摂取する者に対し、その摂取により当該特定の保健の目的が㋐期待できる旨の表示を行うものである。表示については、㋑個別に国の許可を受けなければならない。特定保健用食品には、疾病リスク低減表示が認められるものがあり、その関与成分として、㋒ビタミンC、葉酸がある。
⑥ HACCP とは、㋐食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因を把握した上で、㋑最終製品検査に重点をおく衛生管理手法である。HACCP の手法は、食品の国際規格を定める㋒コーデックス委員会から示されており、食の安全性をより高めるシステムとして国際的に採用が推奨されている。
⑦ 食中毒患者又はその疑いのある者を診断した医師は、㋐食品衛生法に基づき、㋑直ちに最寄りの保健所長にその旨を届け出なければならない。食中毒は家庭でも発生しており、その予防の3原則として、食中毒の原因菌を㋒「付けない」「増やさない」「やっつける」がある。
⑧ 加工食品の消費期限が2019(令和元)年10 月12 日であるとき、㋐「消費期限 令和元年10 月12 日」、㋑「消費期限 01.10.12」、㋒「消費期限 011012」のように表示することが認められる。
⑨ 食物アレルギー症状を引き起こすことが明らかになった食品のうち、食品表示基準で表示が義務化されたものを㋐特定原材料という。対象品目は、㋑大豆、えび、かに、そば、卵、乳、落花生である。アレルゲン表示方法の原則は、個々の原材料の直後に括弧書きする「個別表示」である。表示面積に限りがあり個別表示が困難な場合等は、例外として、原材料名の最後にすべてまとめて㋒「(一部に○○、△△を含む)」と表示する「一括表示」も可能である。
解説
- 旧試験ではクリーニング5問、食品10問と分かれていましたが、新試験から問題数が減ったことで、あわせて10問になりました。割合はクリーニング3問と食品7問が2回続きましたが、30年度試験で、食品が1問減ってクリーニング3問と食品6問の合計9問となり、2019年度も同じでした。
- クリーニングは知識と苦情相談対応、食品は正確な知識が必要とされるので、難易度は高くなりがちですが、意外に得点できますので、しっかり問題文を読み込みましょう。
- 特に法律改正などの新しい制度が出題ポイントにもなっています。
- 正解できそうな問題をできるだけ取りこぼさないように、また、日本語や一般常識から類推される正解に気づけるようにしましょう。
推奨表示のアレルゲンに「アーモンド」が追加されています(出題可能性あり)
2019年度(再試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:6-7問以上/9問中
問題6① クリーニング(ドライクリーニング)B ※基本・頻出
問題6② クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC
問題6③ クリーニング(ランドリー)B
問題6④ 食品(特別用途食品・保健機能食品)C
問題6⑤ 食品(特定保健用食品)C
問題6⑥ 食品(HACCP)BC
問題6⑦ 食品(食中毒)B
問題6⑧ 食品(食品表示基準・期限表示)B
問題6⑨ 食品(食品表示基準・アレルゲン)BC
2019年度(本試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:6-7問以上/9問中
問題6① クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC
問題6② 取扱い表示(繊維製品品質表示規定)BC
問題6③ 繊維製品の基礎知識(防炎用品・消防法)BC
問題6④ 食品(栄養機能食品)C ※健康食品の分類
問題6⑤ 食品(機能性表示食品)C ※新しい食品表示制度
問題6⑥ 食品(遺伝子組換え食品)C
問題6⑦ 食品(食品のリスク分析・管理)BC ※30年度過去問出題
問題6⑧ 食品(食品表示基準・栄養成分表示)B ※新しい食品表示制度
問題6⑨ 食品(食品表示基準・固有記号)BC
28年度・29年度・30年度の過去問の分類と難易度
クリーニング
30年度試験の難易度を再掲
問題6① クリーニング(標準営業約款)AB
問題6② クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC ※数字が暗記
問題6③ クリーニング(繊維製品の基礎知識)B ※日本語解釈でA
29年度試験の難易度を再掲
問題6① クリーニング(クリーニング方法の種類と特徴)AB★
問題6② クリーニング(洗濯表示)C
問題6③ クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC
28年度試験の難易度を再掲
問題6① クリーニング(クリーニング方法)AB
問題6② クリーニング(洗濯表示の規格)AB
問題6③ クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC
食品
30年度試験の難易度を再掲
問題6④ 食品(機能性表示食品)AB ※新しい食品表示制度
問題6⑤ 食品(保健機能食品)AB★ ※健康食品の分類
問題6⑥ 食品(食品添加物)B ※所管
問題6⑦ 食品(食品のリスク分析・管理)BC
問題6⑧ 食品(食品表示基準・アレルギー表示)C★ ※アレルギー物質は頻出
問題6⑨ 食品(食品表示基準・栄養強調表示)C
29年度試験の難易度を再掲
問題6④ 食品(保健機能食品)AB★
問題6⑤ 食品(食品のリスク分析)B
問題6⑥ 食品(HACCP)AB
問題6⑦ 食品(食中毒の報告)C
問題6⑧ 食品(食品表示基準・アレルギー表示)BC★
問題6⑨ 食品(食品表示基準・原料原産地表示)B
問題6⑩ 食品(食品表示基準・栄養成分表示)AB
28年度試験の難易度を再掲
問題6④ 食品(有機JASマーク)B
問題6⑤ 食品(残留農薬基準)C
問題6⑥ 食品(食品添加物)B
問題6⑦ 食品(輸入食品の検疫)A
問題6⑧ 食品(期限表示)A
問題6⑨ 食品(保健機能食品)B
問題6⑩ 食品(機能性表示食品)B
ポイント
毎年、同じようなポイントを書いています。
クリーニング
- クリーニング事故賠償基準
- クリーニング業法
- クリーニング方法・繊維製品の基礎知識
問題設定次第で難易度の幅が広がります。メインとなる事故賠償基準は現場経験があれば想像が付きますが、一般受験生には厳しいかもしれません。過去問でイメージを掴んでください。また、基本的な定番問題も出題されますが、暗記系に近いので、なかなか覚えるのは大変ですが、実生活をイメージしながら覚えましょう。
3問しかないので、重要な問題しか出題されない可能性もあります。ということは過去問対策と過去問解説の関連解説、法改正基準改正等の改正部分がポイントです。
食品
定番ともいえる問題が出題されていますが、一般常識・日本語の読み込みで正解できるものもあります。暗記系の問題が多いので難し目です。
- いわゆる健康食品(特定保健用食品・機能性食品)
- 食品表示(新たな食品表示基準)・・・法律改正を参照してください
- 法改正等(アレルギー表示など基準に新たに追加されたときは注目です)
- 所管(消費者庁・厚生労働省・農林水産省・食品安全委員会)