2022年度 問題1①~③ 消費者行政と関連法(正誤○×)その2(一般公開)

1. 次の各文章が、正しければ○、誤っていれば×を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。

① 消費者基本法は、消費者と事業者との間の情報の質及び量並びに交渉力等の格差にかんがみ、消費者の権利の尊重と消費者の自立支援等を基本理念として、消費者政策の基本となる事項を定めた法律である。

② 消費者基本法では、事業者の責務として、消費者との取引に際して、消費者の知識、経験及び財産の状況等に配慮すること、消費者との間に生じた苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な体制整備等に努めて当該苦情を適切に処理すること等が定められている。

③ 消費者基本法では、消費者政策会議が消費者基本計画の案を作成する場合には、消費者委員会の意見を聴かなければならないと定められている。

問題1① 消費者基本法(基本理念・第1条・目的)A ※超基本問題

① 消費者基本法は、消費者と事業者との間の情報の質及び量並びに交渉力等の格差にかんがみ、消費者の権利の尊重と消費者の自立支援等を基本理念として、消費者政策の基本となる事項を定めた法律である。

  • 一番最初に超簡単な基本問題が出題されています。心理的にありがたいですね。
  • 「消費者と事業者との格差」や「消費者の権利の尊重と消費者の自立支援」は論文でもよく使う基本フレーズです。
  • もし引っ掛けるとすると最後の「消費者政策の基本となる事項を定めた法律である」に全く違うことを書くというパターンもあり得るかなと思います。

したがって、問題1①は○(正しい文章)です。

消費者基本法
(目的)
第一条 この法律は、消費者と事業者との間の情報の質及び量並びに交渉力等の格差にかんがみ、消費者の利益の擁護及び増進に関し、消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念を定め、国、地方公共団体及び事業者の責務等を明らかにするとともに、その施策の基本となる事項を定めることにより、消費者の利益の擁護及び増進に関する総合的な施策の推進を図り、もつて国民の消費生活の安定及び向上を確保することを目的とする。

問題1② 消費者基本法(第5条・事業者の責務)AB ※超頻出論点

② 消費者基本法では、事業者の責務として、消費者との取引に際して、消費者の知識、経験及び財産の状況等に配慮すること、消費者との間に生じた苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な体制整備等に努めて当該苦情を適切に処理すること等が定められている。

  • 消費者基本法の中でも事業者の責務というのは超頻出論点です。
  • 第5条にはいくつか項目が挙げられていますが、様々な項目の組み合わせで出題されていますので、何となくでも頭に入れておいてください。※ここで過去問を紹介するのは多いので必要に応じてさかのぼってください。
  • ちなみに、第5条のタイトルとして(事業者の責務等)とあります。この「等」というのは第5条だけでなく第6条・第7条・第8条のことも含めた1セットとなっており、第5条が事業者の責務に対して第6条は事業者団体の責務、第7条は消費者の責務、第8条は消費者団体の責務という形のワンセットになっていて、第5条だけでなく第6条第7条第8条も過去に出題されています。

したがって、問題1②は○(正しい文章)です。

消費者基本法
(事業者の責務等)
第五条 事業者は、第二条の消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念にかんがみ、その供給する商品及び役務について、次に掲げる責務を有する。
一 消費者の安全及び消費者との取引における公正を確保すること。
二 消費者に対し必要な情報を明確かつ平易に提供すること。
三 消費者との取引に際して、消費者の知識、経験及び財産の状況等に配慮すること。
四 消費者との間に生じた苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な体制の整備等に努め、当該苦情を適切に処理すること。

五 国又は地方公共団体が実施する消費者政策に協力すること。
2 事業者は、その供給する商品及び役務に関し環境の保全に配慮するとともに、当該商品及び役務について品質等を向上させ、その事業活動に関し自らが遵守すべき基準を作成すること等により消費者の信頼を確保するよう努めなければならない。

消費者基本法
第六条 事業者団体は、事業者の自主的な取組を尊重しつつ、事業者と消費者との間に生じた苦情の処理の体制の整備、事業者自らがその事業活動に関し遵守すべき基準の作成の支援その他の消費者の信頼を確保するための自主的な活動に努めるものとする。
第七条 消費者は、自ら進んで、その消費生活に関して、必要な知識を修得し、及び必要な情報を収集する等自主的かつ合理的に行動するよう努めなければならない。
2 消費者は、消費生活に関し、環境の保全及び知的財産権等の適正な保護に配慮するよう努めなければならない。
第八条 消費者団体は、消費生活に関する情報の収集及び提供並びに意見の表明、消費者に対する啓発及び教育、消費者の被害の防止及び救済のための活動その他の消費者の消費生活の安定及び向上を図るための健全かつ自主的な活動に努めるものとする。

問題1③ 消費者基本法(第27条・消費者政策会議・消費者基本計画案の策定)C

③ 消費者基本法では、消費者政策会議が消費者基本計画の案を作成する場合には、消費者委員会の意見を聴かなければならないと定められている。

  • 基本計画や基本指針は消費者基本法だけではなく、他の法律でもよく出題されるのですが、実は少し難問となっています。
  • というのも「誰が」というのが色々あって、さらに「どこの」意見を聞かなければいけないのかというところの、その2点が問われるのですが、ややこしいのでなかなか覚えれません。間違えても仕方がないかなという問題になります。
  • パターンとして出てくるのは「国」「会議」「委員会」の三つになります。その組み合わせが微妙なんですね。④の消費者教育の問題も参考にしてください。
  • まず消費者基本計画を定めるのは政府=国となっていますが、消費者基本計画の「案」を作成するのは「消費者政策会議」となっています。
  • そして、この「案」を作成しようとするときには消費者委員会の意見を聞かなければならないとなっています。

したがって、問題1③は○(正しい文章)です。解説したように正解できればラッキーというぐらいでいいと思います。

消費者基本法
(消費者基本計画)
第九条 政府は、消費者政策の計画的な推進を図るため、消費者政策の推進に関する基本的な計画(以下「消費者基本計画」という。)を定めなければならない。
2 消費者基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 長期的に講ずべき消費者政策の大綱
二 前号に掲げるもののほか、消費者政策の計画的な推進を図るために必要な事項
3 内閣総理大臣は、消費者基本計画の案につき閣議の決定を求めなければならない。
4 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があつたときは、遅滞なく、消費者基本計画を公表しなければならない。
5 前二項の規定は、消費者基本計画の変更について準用する。

(消費者政策会議)
第二十七条 内閣府に、消費者政策会議(以下「会議」という。)を置く。
2 会議は、次に掲げる事務をつかさどる。
一 消費者基本計画の案を作成すること。
二 前号に掲げるもののほか、消費者政策の推進に関する基本的事項の企画に関して審議するとともに、消費者政策の実施を推進し、並びにその実施の状況を検証し、評価し、及び監視すること。
3 会議は、次に掲げる場合には、消費者委員会の意見を聴かなければならない。
一 消費者基本計画の案を作成しようとするとき。
二 前項第二号の検証、評価及び監視について、それらの結果の取りまとめを行おうとするとき。

【正答】
①→○、②→○、③→○