2022年度 問題11 消費者契約法(正誤×選択)その1(一般公開)
- 1. 解説
- 2. 2021年度試験で大問題2つが1つに合体されました
- 3. 2020年度試験で問題数の変更あり(勉強部屋2021でのコメント)
- 4. 消費者契約法の改正
- 5. 消費者契約法の改正(令和4年6月1日公布、令和5年6月1日施行)後の困惑類型のまとめ
- 6. 2022年度 問題11 難易度(A易、B普通、C難)目標:6-7問以上/10問中
- 7. 過去問
- 7.1. 2021年度 問題12 難易度(A易、B普通、C難)目標:6問以上/10問中
- 7.2. 2020年度 問題13 難易度(A易、B普通、C難)目標:3問以上/5問中
- 7.3. 2020年度 問題14 難易度(A易、B普通、C難)目標:3-4問以上/5問中
- 7.4. 2019年度(本試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/7問中
- 7.5. 2019年度(再試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/7問中
- 7.6. 平成30年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/7問中(★頻出☆重要実務)
- 7.7. 平成29年度 難易度(A易、B普通、C難) 目標:4問以上/7問中(★頻出☆重要実務)
- 7.8. 平成28年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/7問中
- 8. 消費者契約法の改正 ※テキストからの抜粋※
- 8.1. 【公布済・未施行・概要出題】消費者契約法及び消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和4年法律第59号)(消費者契約法関係)
- 8.2. 【新たに試験範囲】消費者契約法及び独立行政法人国民生活センター法の一部を改正する法律(令和4年法律第99号)
- 8.3. 消費者契約法の一部を改正する法律(平成30年法律第54号)
- 8.4. 消費者契約法の一部を改正する法律(平成28年法律第61号)
- 9. 逐条解説・最新版(令和5年2月)
- 9.1. 第4版(市販本)※勉強部屋のまとめサイトにも参考書として一覧紹介しています※
- 10. 【動画解説】2022年度-問題11「消費者契約法」(一般公開サンプル)
11.次の文章のうち、下線部が2ヵ所とも正しい場合は○を、下線部のうち誤っている箇所がある場合は、誤っている箇所(1ヵ所)の記号を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。
※誤っている箇所がある場合は、1ヵ所である。
① 消費者契約法は、事業者に対し㋐契約条項の内容を明確かつ平易なものとすることを求める一方、消費者に対しては、消費者契約の締結に際し、契約の内容を理解するよう求めている。これらはいずれも㋑努力義務とされている。
② 消費者契約法にいう「事業者」とは、法人その他の団体及び事業として又は事業のために契約の当事者となる場合における個人をいう。ここにいう「事業」には、㋐営利の要素は必要とされない。また、消費者契約法の規定は労働契約に㋑適用されない。
③ 消費者契約法第4条第1項第1号は、事業者が消費者を勧誘する際に、重要事項について事実と異なることを告げた場合における消費者の取消権を認めている。「勧誘」とは、消費者の契約締結の意思の形成に影響を与える程度の勧め方をいい、最高裁判所の判例は、不特定多数の消費者に向けられた広告は、㋐「勧誘」に当たることはないとしている。弁護士が「必ず裁判に勝ちます」と言ったのに、裁判に勝てなかった場合、重要事項について事実と異なることを告げた場合に㋑当たらない。
④ 消費者契約法第4条第3項第4号は、いわゆるデート商法など、消費者の好意を事業者が不当に利用する場合について定めている。㋐消費者の認識において、「勧誘を行う者」が消費者に対し恋愛感情等を有しているかどうかが不明な場合、㋑消費者の恋愛感情等の客体である「勧誘を行う者」が事業者から対価を得ていない場合は、本号の要件に該当しない。
⑤ 消費者Aが、サプリメント5箱を1箱1万円(合計5万円)で購入し、代金を支払ったが、6ヵ月後、2箱を費消した後になって、勧誘の際に、当該サプリメントに含まれるアレルギー成分の不実告知により誤認して契約していたことが判明した。Aが㋐当該契約を締結した時から1年間取消権を行使しないときは、取消権は時効によって消滅する。Aが、取消権の時効消滅前に、申込みの意思表示を取り消した場合には、㋑未費消の3箱分についてのみ返還義務を負う。
⑥ 消費者契約法第4条第4項の適用により取消しの対象となる過量な内容の消費者契約とは、消費者が締結した消費者契約の目的となるものの分量等が、当該消費者にとっての通常の分量等を著しく超えるものであることであり、「分量等」には分量、回数、期間のほか、㋐性能や性質も含まれる。また、「著しく超える」か否かについては、㋑一般的・平均的な消費者を基準として、社会通念を基に規範的に判断される。
⑦ 消費者契約法第9条は、消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効について規定している。契約の解除に伴う損害賠償額を予定する場合について規定した第1号において、無効の判断の基準とされる「平均的な損害」とは、㋐当該業種における業界の水準を指すものである。また、最高裁判所の判例は、平均的な損害額の立証責任は基本的には㋑消費者が負うとしている。
⑧ 消費者契約法第10 条は、消費者の利益を一方的に害する条項の無効を規定している。同条のうち、「法令中の公の秩序に関しない規定」とは、任意規定のことを指し、最高裁判所の判例は、任意規定に㋐明文の規定のみならず一般的な法理等も含まれるとしている。消費者契約の条項が、任意規定の適用による場合と比して「消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する」場合には㋑そのことのみをもって無効となる。
⑨ 事業者の債務不履行に基づく損害賠償責任に関して、「いかなる理由があっても一切損害賠償責任を負わない」旨の消費者契約の条項は、㋐消費者契約法第8条により無効となる。事業者が軽過失の場合に、事業者の損害賠償額について上限を定める消費者契約の条項は、㋑消費者契約法第8条により無効となる。
⑩ 消費者裁判手続特例法では、特定適格消費者団体が共通義務確認の訴えを提起することができるとしている。その対象となる事案は「消費者契約に関して相当多数の消費者に生じた財産的被害」に関するものに㋐限定される。不法行為に基づく民法の規定による損害賠償の請求として共通義務確認の訴えを提起する場合、いわゆる拡大損害、人身損害、逸失利益については、㋑請求の対象とすることができない。
解説
- 消費者問題のメインの法律の1つ、消費者契約法です。
- 2022年度試験の消費者契約法の問題は難問ぞろいで、なかなか点数が取れないかもしれませんが、過去に出題されたことがある論点も多いです。ちなみに、2021年度試験の消費者契約法の問題は良問ぞろいで、重要ポイントが出題されているので、テキスト代わりにもなります。
- 消費者契約法自体は必要な条文も少なく、そんなに難しい法律ではありません。ただし、最近の法律改正で困惑類型が追加されるなど、類型が結構複雑になっています。また、なぜ、この条文が頻出なのだという問題もあります。
- 事例問題のように長文の正誤×選択という難易度の高い問題も出題されますし、わけがわからない問題も出題されます。試験時間中では中盤に入ってくるので、しっかり集中して読み込みましょう。といっても、時間をかけていては時間が足らなくなるので、練習して慣れることが必要です。また、わからない問題は深入りせず、あきらめることも必要です。
- 消費者契約法の中の分類分けとしては、「不当な勧誘行為による契約の取り消し(誤認・困惑・過量販売)」「不当な契約条項の無効」「消費者団体訴訟制度」の3つとなります。また、法律改正事項についても出題されます。
- 特に、法改正によって「困惑類型」が追加されたり、一昔前に比べると、学習すべき内容が増えています。法改正で一度出題された問題でも平気で再度出題してくるので、一度出題された問題はしっかり理解しておくことが重要です。
- 最高裁判例も毎年のように出題されています。
- 差止請求(消費者団体訴訟制度)を除けば、11条のみの条文ですので非常にシンプルです。シンプルすぎるので、事例や判例、ほかの法律を絡めたりして、難易度が高く、というか意味不明な問題がたまに出題されます。
- 差止請求(消費者団体訴訟制度)については、消費者裁判手続特例法が2022年度試験で初めて消費者契約法の大問題で出題されたので、関連法律ということになったのかもしれません。
- 基本問題としては、そんなに出題パターンもないので、過去問で、しっかりパターンを掴みましょう。
- 取消しに関しての複雑な事例を交えた問題の場合は、少し難しくなると思います(問題文を読み込むのもしんどいということも含めて)。
- なお、具体的な事例については、多くが逐条解説から引用されています。逐条解説の事例をすべて読むのはボリューミーで難しいです(読むと面白いかもしれませんが)。
2021年度までは、問題の前提に「※以下は、消費者契約法に関する問題である。」とありました。例えば、民法で解釈すると違う回答になる場合でも、消費者契約法で解答するという意味になると思います。特定商取引法でも同じ。民法の特別法なので重複適用されることがあります。過去に重複適用で悩む問題がありました。2022年度は消費者裁判手続特例法が出題され、消費者契約法ではないので、注釈がなくなりましたが、今後どうなるのかは不明です。
消費者契約法では大きく3つの事項が規定されています。①不当な勧誘行為による契約の取消し②不当な契約条項の無効③消費者団体訴訟制度(差止請求)です。このうち①が最も出題されています。特に、取消しできる類型が法改正で追加されたことから、法改正論点で多くの問題を作ることができます。
2021年度試験で大問題2つが1つに合体されました
- 2020年度試験で消費者契約法に正誤○×問題が新たに創設され5問増加し、「正誤○×問題5問」と「正誤×選択5問」の2本立てでしたが、2021年度試験では問題数は変わらずに合体して、「正誤〇×問題」の5問が「正誤×選択」になり、合計10問の正誤×選択となりました。したがって、難易度が高くなりました。
- 2022年度は2021年度と同じ10問の正誤×選択となりました
2020年度試験で問題数の変更あり(勉強部屋2021でのコメント)
- 消費者契約法に正誤○×問題が新たに創設され5問増加し、正誤×選択は8問から3問減少し5問となりましたがが、消費者契約法全体として8問から10問に増加しました。消費者契約法は難易度が高い問題なので、問題数が増えた分、難易度も高くなりました。
- 追加された今回の問題13の単純正誤問題は、問題文自体も短くなっています。問題14の正誤×選択は従来と同じ長文問題になっています。
- 2021年度試験で、どうなるかは分からないです。➡上に書いた通りです。
消費者契約法の改正
- 消費者契約法が改正された場合にその施行日はだいたい6月になっています。
- 試験の出題範囲は5/1時点で施行されている法律になりますが、5/1時点で施行されてないが公布されているものは概要が出題されるありますと要項には書かれています。
- 消費者契約法は結構この施行されてないが公布されている段階で出題されることが度々起こっていますので、ざっくりとは確認しておいてください
- 新たに完全に試験範囲【令和4年12月16日公布・令和5年1月5日施行】消費者契約法及び独立行政法人国民生活センター法の一部を改正する法律(令和4年法律第99号)➡統一教会の霊感商法絡みで公布されて間もなく施行されています。この2つの法律改正の他に【令和4年12月16日公布・令和5年1月5日施行】「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律」が新規に制定され「救済3法」ともいわれています。※具体的な内容は下記の法律改正参照
- 5/1時点公布済未施行のため概要出題【令和4年6月1日公布・令和5年10月1日施行】消費者契約法及び消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和4年法律第59号)➡取消権の追加等
【受験要項より引用】
http://www.kokusen.go.jp/shikaku/shikaku.html
※第1次試験問題における出題の根拠となる法令等は、当該年度の5 月1 日時点で施行されているものです。ただし、既に公布され、施行を控えた法律の内容について、その概要に関して問う問題が出題されることがありえます。
消費者契約法の改正(令和4年6月1日公布、令和5年6月1日施行)後の困惑類型のまとめ
※第3号・第4号に追加されたため、従来の号が2つ繰り下げ
※第9号での取消しできる内容が追加
- 不退去(第4条第3項第1号)
- 退去妨害または監禁(第4条第3項第2号)
- 【追加③】勧誘することを告げずに退去困難な場所へ同行し勧誘(第4条第3項第3号)
- 【追加③】威迫する言動を交え、相談の連絡を妨害(第4条第3項第4号)
- 【追加①】社会生活上の経験不足の不当な利用(不安をあおる告知)
(第4条第3項第3号)(第4条第3項第5号) - 【追加①】社会生活上の経験不足の不当な利用(好意の感情の不当な利用)
(第4条第3項第4号)(第4条第3項第6号) - 【追加①】加齢等による判断力の低下の不当な利用
(第4条第3項第5号)(第4条第3項第7号) - 【追加①追加②】霊感等による知見を用いた告知
(第4条第3項第6号)(第4条第3項第8号)※【追加②】霊感商法への対応 - 【追加①追加③】契約締結前に債務の内容を実施等
(第4条第3項第7号)(第4条第3項第9号)※【追加③】契約前に目的物の現状を変更し、原状回復を著しく困難に - 【追加①】契約締結前の事業活動による損失補償の請求
(第4条第3項第8号)(第4条第3項第10号)
※【追加①】の6個の困惑類型は平成30年改正(令和元年6月15日施行)で追加
※【追加②】の1個(内容追加)の困惑類型は令和4年改正(令和5年1月5日施行)で追加
※【追加③】の3個(2個は新規で1個は内容追加)の困惑類型は令和4年改正(令和5年6月1日施行)で追加
2022年度 問題11 難易度(A易、B普通、C難)目標:6-7問以上/10問中
- 問題12① 事業者・消費者の義務 BC
- 問題12② 定義(事業者・営利)B
- 問題12③ 取消し・第4条第1項第1号(勧誘の定義・重要事項・最高裁判例)BC
- 問題12④ 取消し・第4条第3項第4号(困惑類型・デート商法・対象の定義)BC
- 問題12⑤ 取消し・第4条第3項第1号(不実告知・取消し・時効・返還義務)BC
- 問題12⑥ 取消し・第4条第4項(過量販売・分量等の定義)AB
- 問題12⑦ 不当な条項・第9条(平均的損害額・最高裁判例)B
- 問題12⑧ 不当な条項・第10条(消費者の不作為)C
- 問題12⑨ 不当な条項・第8条(全部免除・一部免除・不当な条項に該当するか)BC
- 問題12⑩ 消費者裁判手続特例法(請求対象)BC
過去問
2021年度 問題12 難易度(A易、B普通、C難)目標:6問以上/10問中
- 問題12① 取消し・第4条第3項第3号(困惑類型・社会生活上の経験不足)B ※平成30年改正事項(令和元年6月施行)※
- 問題12② 取消し・第4条第4項(過量販売・要件)BC
- 問題12③ 取消し・第4条第1項第1号(不実告知・定義)BC
- 問題12④ 取消し・第7条(時効・年数)BC ※平成28年改正事項(平成29年6月施行)※
- 問題12⑤ 取消し・第4条第3項第7号(困惑類型・契約締結前に債務の内容を実施等)B ※平成30年改正事項(令和元年6月施行)※
- 問題12⑥ 取消し・第4条第2項(不利益事実の不告知)BC ※平成30年改正事項(令和元年6月施行)※
- 問題12⑦ 取消し・第4条第1項第1号(不実告知・重要事項)AB
- 問題12⑧ 不当な条項・第8条の2(無効となるか)C
- 問題12⑨ 不当な条項・第10条(消費者の不作為)C
- 問題12⑩ 消費者団体訴訟制度(定義・情報提供)C
2020年度 問題13 難易度(A易、B普通、C難)目標:3問以上/5問中
- 問題13① 定義・一般論(適用対象)BC
- 問題13② 取消し・配送遅延 BC
- 問題13③ 取消し・断定的判断・雨漏り BC
- 問題13④ 取消し・不実告知・時効 C
- 問題13⑤ 不当な条項・有効か C
2020年度 問題14 難易度(A易、B普通、C難)目標:3-4問以上/5問中
- 問題14① 定義・消費者契約とは AB ※頻出基本事項
- 問題14② 取消し・霊感 C ※平成30年改正事項(令和元年6月施行)※
- 問題14③ 取消し・過量販売 B ※平成28年改正事項(平成29年6月施行)※
- 問題14④ 取消し・原状回復困難 BC ※平成30年改正事項(令和元年6月施行)※
- 問題14⑤ 不当な条項・平均的損害額・最高裁判例 B ※2019年度本試験にも出題
2019年度(本試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/7問中
- 問題13① 定義・一般論(適用対象) B
- 問題13② 取消し・困惑類型 AB ※平成30年改正事項(令和元年6月施行)※
- 問題13③ 取消し・不実告知(最高裁判例)C
- 問題13④ 取消し・断定的判断の提供 AB
- 問題13⑤ 取消し・不実告知(代理人)BC
- 問題13⑥ 不当な条項 C ※平成28年改正事項(平成29年6月施行)※
- 問題13⑦ 不当な条項・平均的な損害額(最高裁判例)C
2019年度(再試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/7問中
- 問題13① 一般論(適用対象) BC
- 問題13② 取消し・困惑類型 BC ※平成30年改正事項(令和元年6月施行)※
- 問題13③ 取消し・過量販売 BC ※平成28年改正事項(平成29年6月施行)※
- 問題13④ 取消し・不実告知(重要事項)BC
- 問題13⑤ 取消し・不実告知(事例)B
- 問題13⑥ 不当な条項 B
- 問題13⑦ 消費者団体訴訟制度・請求対象 B
平成30年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/7問中(★頻出☆重要実務)
- 問題13① 一般論(適用対象) A★
- 問題13② 不当条項・損害賠償額 BC
- 問題13③ 取消し・重要事項 B
- 問題13④ 取消し・過量販売 BC ※平成28年改正事項(平成29年6月施行)※
- 問題13⑤ 最高裁判例・賃貸借契約更新料 BC
- 問題13⑥ 不当な条項・解除権 C ※平成28年改正事項(平成29年6月施行)※
- 問題13⑦ 消費者団体訴訟制度・差止請求の内容 BC
平成29年度 難易度(A易、B普通、C難) 目標:4問以上/7問中(★頻出☆重要実務)
- 問題13① 一般論(適用対象) ★AB
- 問題13② 不当な勧誘(困惑) ★AB
- 問題13③ 不当な条項 BC ※平成28年改正事項(平成29年6月施行)※
- 問題13④ 取消権の時効 BC ★
- 問題13⑤ 媒介委託での住宅の取り引き AB
- 問題13⑥ 消費者団体訴訟制度 BC
- 問題13⑦ 最高裁判例・広告による勧誘 BC ※新判例※
平成28年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/7問中
(正誤×選択)毎年、ほぼ3択のところ、28年度試験は、3択が4問、2択が3問となっていますので、難易度は下がっています。基本的な問題も多いですが、それでも、なかなか正解するのは難しいかもしれません。半分の4問以上を目標にしてください。
- 問題14①3択 定義(消費者契約・消費者・事業者)A
- 問題14②3択 意思表示の取り消し C
- 問題14③2択 平均的損害額(第9条) BC
- 問題14④2択 事業者の責務(第3条) BC
- 問題14⑤3択 取消しの効果(第4条) BC
- 問題14⑥2択 消費者団体訴訟制度 AB
- 問題14⑦3択 入学金返還訴訟(第9条) B
消費者契約法の改正 ※テキストからの抜粋※
- 詳しくは➡【テキスト】消費者契約法[会員限定]
- 「消費者裁判手続特例法」も含まれます
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消費者契約法
消費者が事業者と契約をするとき、両者の間には持っている情報の質・量や交渉力に格差があります。このような状況を踏まえて消費者の利益を守るため、平成13年4月1日に消費者契約法が施行されました。同法は、消費者契約について、不当な勧誘による契約の取消しと不当な契約条項の無効等を規定しています。
また、平成18年の法改正により消費者団体訴訟制度が導入され、平成19年6月より運用されており、平成20年の法改正では、消費者団体訴訟制度の対象が景品表示法と特定商取引法に、平成25年の法改正では、食品表示法に拡大されました。
その後、平成28年、30年、令和4年には、取り消しうる不当な勧誘行為の追加、無効となる不当な契約条項の追加等の民事ルールの改正が行われました。
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概要
- 「知っていますか?消費者契約法-早分かり!消費者契約法-」(令和5年3月)[PDF:2.2MB]
法令の詳細
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/
- 消費者契約法(平成12年法律第61号)
- 逐条解説
- 消費者契約法施行令(平成19年政令第107号)
- 消費者契約法施行規則(平成19年内閣府令第17号)
【公布済・未施行・概要出題】消費者契約法及び消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和4年法律第59号)(消費者契約法関係)
- 消費者契約法の改正(令和4年6月1日公布、令和5年6月1日施行)※困惑類型が2個追加 ※2023年度試験では概要が出題されることがある※
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消費者契約法及び消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和4年法律第59号)(消費者契約法関係)
標記法律については、令和4年3月1日に国会に法案を提出し、同年4月21日に衆議院において可決され、同年5月25日に参議院において可決され、成立しました。その後、同年6月1日に令和4年法律第59号として公布されました。この法律は、公布の日から起算して1年を経過した日(令和5年6月1日)に施行されます。ただし、適格消費者団体の事務に関する改正規定及び消費者裁判手続特例法に関する改正規定については、公布の日から起算して1年半を超えない範囲で政令で定める日に施行されます。概要 [PDF:404KB]
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/amendment/2022/
要綱 [PDF:142KB]
法律 [PDF:317KB]
新旧対象条文 [PDF:545KB]
担当:消費者制度課
【新たに試験範囲】消費者契約法及び独立行政法人国民生活センター法の一部を改正する法律(令和4年法律第99号)
- 霊感商法による被害の救済のための規制強化で改正されました(救済3法の2つ)
消費者契約法
霊感等による告知を用いた勧誘に対する取消権
消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次に掲げる行為をしたことにより困惑し、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
①当該消費者又はその親族の生命、身体、財産その他の重要な事項について、
②そのままでは現在生じ、若しくは将来生じ得る重大な不利益を回避することができないとの不安をあおり、
③又はそのような不安を抱いていることに乗じて、
その重大な不利益を回避するためには、当該消費者契約を締結することが必要不可欠である旨を告げること。
取消権の行使期間の伸長
①追認をすることができるときから3年(現行1年)
②契約締結時から10年(現行5年)
③現行の取消権について時効が完成していないものにも適用
独立行政法人国民生活センター法
(独)国民生活センターの役割強化
重要消費者紛争解決手続(ADR)の迅速化→和解仲介・仲裁による救済の強化
事業者名の公表等→再発防止等の取組を働きかけ
適格消費者団体への支援、ADR情報の提供(消費者契約法)→地域における被害の予防・救済の実効性向上
令和4年度補正予算でもADRの対応能力を強化→不法行為に基づく紛争であれば契約締結後20年まで被害回復が可能
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消費者契約法及び独立行政法人国民生活センター法の一部を改正する法律(令和4年法律第99号)等について
標記法律については、令和4年11月18日に国会に法案を提出し、同年12月8日に衆議院において可決され、同年12月10日に参議院において可決され、成立しました。その後、同年12月16日に令和4年法律第99号として公布されました。この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日(令和5年1月5日)に施行されました。
1.法律
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/2022_contents_002/
消費者契約法及び独立行政法人国民生活センター法の一部を改正する法律(令和4年法律第99号)
概要 [PDF:373KB]
要綱 [PDF:76KB]
法律 [PDF:82KB]
新旧対照条文 [PDF:126KB]
消費者契約法(改正後)
(消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し)
第四条 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
六 当該消費者に対し、霊感その他の合理的に実証することが困難な特別な能力による知見として、当該消費者又はその親族の生命、身体、財産その他の重要な事項について、そのままでは現在生じ、若しくは将来生じ得る重大な不利益を回避することができないとの不安をあおり、又はそのような不安を抱いていることに乗じて、その重大な不利益を回避するためには、当該消費者契約を締結することが必要不可欠である旨を告げること。
(取消権の行使期間等)
第七条 第四条第一項から第四項までの規定による取消権は、追認をすることができる時から一年間(同条第三項第六号に係る取消権については、三年間)行わないときは、時効によって消滅する。当該消費者契約の締結の時から五年(同号に係る取消権については、十年)を経過したときも、同様とする。
2(以下省略)
消費者契約法(改正前)
(消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し)
第四条 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
六 当該消費者に対し、霊感その他の合理的に実証することが困難な特別な能力による知見として、そのままでは当該消費者に重大な不利益を与える事態が生ずる旨を示してその不安をあおり、当該消費者契約を締結することにより確実にその重大な不利益を回避することができる旨を告げること。
消費者契約法の一部を改正する法律(平成30年法律第54号)
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https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/amendment/2018/
消費者契約法の一部を改正する法律(平成30年法律第54号)
標記法律については、平成30年3月2日に国会に法案を提出し、同年5月24日に衆議院において修正議決され、同年6月8日に参議院において全会一致で可決され、成立しました。その後、同月15日に平成30年法律第54号として公布されました。この法律は、公布の日から起算して1年を経過した日(平成31年6月15日)から施行されます。概要[PDF: 162 KB]
要綱[PDF: 88 KB]
法律[PDF: 132 KB]
新旧対照条文[PDF: 175 KB]
各改正事項の概要[PDF: 250 KB]
各改正事項の詳細[PDF: 449 KB]消費者契約法の一部を改正する法律に関する一問一答
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/amendment/2018/
消費者契約法の一部を改正する法律(平成28年法律第61号)
消費者庁ホーム > 政策 > 政策一覧(消費者庁のしごと) > 消費者制度 > 消費者契約法 > 消費者契約法の一部を改正する法律(平成28年法律第61号)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/amendment/
消費者契約法の一部を改正する法律(平成28年法律第61号)
標記法律については、平成28年3月4日に国会に法案を提出し、同年5月10日に衆議院において全会一致で可決された後、同年5月25日に参議院において全会一致で可決され、成立しました。その後、同年6月3日に平成28年法律第61号として公布されました。この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して1年を経過した日(平成29年6月3日)から施行されます。概要[PDF: 119 KB]
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/amendment/
要綱[PDF: 84 KB]
法律[PDF: 93 KB]
新旧対照条文[PDF: 125 KB]
消費者契約法の一部を改正する法律に関する一問一答
逐条解説・最新版(令和5年2月)
- 平成28年改正を盛り込んだ第3版が平成30年(2018年)5月に出版されましたが、平成30年改正を追加した第4版が出版されています。その後の改訂版はまだ発売されていません。
- 消費者庁のHPでは最新版(令和5年2月)がPDFファイルで公表されています。
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逐条解説
逐条解説(令和5年2月)
令和5年2月、第1条から第12条の5まで(令和5年6月1日施行部分)及び附則を更新しました。第13条以下は、今後更新します。凡例[PDF:70KB]
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/annotations/
第1章 総則(第1条~第3条)[PDF:488KB]
第1条(目的)[PDF:277KB]
第2条(定義)[PDF:328KB]
第3条(事業者及び消費者の努力)[PDF:388KB]
第2章 消費者契約(第4条~第11条)[PDF:1.2MB]
第1節 消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し(第4条~第7条)
第4条(消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し)[PDF:711KB]
第5条(媒介の委託を受けた第三者及び代理人)[PDF:269KB]
第6条(解釈規定)[PDF:165KB]
第6条の2(取消権を行使した消費者の返還義務)[PDF:225KB]
第7条(取消権の行使期間等)[PDF:261KB]
第2節 消費者契約の条項の無効(第8条~第10条)[PDF:640KB]
第8条(事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効)[PDF:402KB]
第8条の2(消費者の解除権を放棄させる条項の無効[PDF:212KB]
第8条の3(事業者に対し後見開始の審判等による解除権を付与する条項の無効)[PDF:242KB]
第9条(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効)[PDF:378KB]
第10条(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)[PDF:357KB]
第3節 補則(第11条)
第11条(他の法律の適用)[PDF:416KB]
第3章 差止請求(第12条~第47条)
第1節 差止請求権等(第12条~第12条の5)[PDF:398KB]
第2節 適格消費者団体(第13条~第47条)[PDF:939KB]
第4章 雑則(第48条・第48条の2)[PDF:275KB]
第5章 罰則(第49条~第53条)[PDF:319KB]
附則[PDF:357KB]
第4版(市販本)※勉強部屋のまとめサイトにも参考書として一覧紹介しています※
【第4版2019/8/31発売】
楽天ブックス ⇒ 逐条解説 消費者契約法〔第4版〕 (逐条解説シリーズ) [ 消費省庁消費者制度課 ]
【動画解説】2022年度-問題11「消費者契約法」(一般公開サンプル)
- 【YouTube】https://youtu.be/fD0pmw8vL04