2020年度 問題9 業法・約款・医薬品医療機器等法(旧薬事法)(正誤○×)その1(一般公開中)

目次

9.次の各文章が、正しければ○、誤っていれば×を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。

① 第一種旅行業を営む者は、旅行業法に基づき、弁済業務保証金制度及びボンド保証制度への加入を義務づけられている。

② 標準旅行業約款によると、旅行者は、いつでも取消料を支払って募集型企画旅行契約を解除することができるが、旅行業者によって、契約書面に記載した運送機関の等級又は設備が変更され、変更後の料金の合計額が契約書面に記載した等級及び設備の合計額を下回る、より低い料金のものへと変更された場合、取消料を支払うことなく解除することができる。

③ 標準旅行業約款における「通信契約」とは、旅行契約の申込手段が、電話、郵便、ファクシミリその他の通信手段によるものである契約をいい、決済手段については定められていない。

④ 住宅宿泊事業法における「住宅」に該当するためには、当該家屋内に台所、浴室、便所、洗面設備が設けられていなければならない。

⑤ 標準宅配便運送約款によれば、宅配便事業者は、予見できない異常な交通障害による荷物の滅失、き損又は遅延による損害については、損害賠償の責任を負わない。

⑥ 古物営業法によれば、古物営業を営もうとする者は、営業所が所在する都道府県ごとに都道府県公安委員会の許可を受けなければならない。

⑦ 「動物の愛護及び管理に関する法律」によれば、第一種動物取扱業を営もうとする者は、当該業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならず、その際、犬猫等販売業を営もうとする場合には、販売の用に供する犬猫等の繁殖を行うかどうかの別を申請書に記載しなければならない。

⑧ 医療法及びその省令並びに「医療広告ガイドライン」では、患者の適切な治療選択に資する情報であることを理由に、医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所が死亡率・術後生存率を広告することは許される。

⑨ 医薬品医療機器等法によれば、薬局開設者は、一般用医薬品をインターネットにより販売することができるが、第一類医薬品については、当該医薬品を使用しようとする者の状態に応じて、その適正な使用のために必要な情報を薬剤師から提供させなければならない。

⑩ 医薬品医療機器等法に基づく厚生労働省医薬食品局長の通知によれば、化粧品の効能の範囲について、「肌を整える」「肌にはりを与える」という表示は許されるが、「肌荒れを防ぐ」と表示することは許されていない。

解説

2020年度試験では、別々の大問題であった「業法・約款」と「医薬品医療機器等法(旧薬事法)」が合体されて、さらに、問題数も「業法・約款」が8問のままで、「医薬品医療機器等法(旧薬事法)」が5問から2問に減少し、合わせて13問から10問に減少しました。また、合体されたことにより、「医薬品医療機器等法(旧薬事法)」が正誤×選択問題から単純正誤〇×問題に変わりました。2021年度にどうなるかはわかりません。この変更は、難易度の高い「医薬品医療機器等法(旧薬事法)」の分野なので、ありがたいかもしれません。

ポイント

  • この分野は過去問対策です。過去問に出題されている問題と関連問題以外は、対策する時間がもったいないので、出題されたら一般常識力で対応しましょう。初めて出題される分野があっても同様です。過去に繰り返し出題されている問題と同じような問題が出題されます。
  • なお、出題範囲が広いことから長期のスパンで過去問対策をすると同じ論点で出題されています。
  • また、法律制定・改正も出題頻出ポイントになります。
  • 単純正誤問題は難易度が易しくなったとはいえ、基本は難易度が高い分野であることを心にとめておいてください。

業法・約款

  • 業法といえば「旅行業法」で旧試験では大問題として出題されることが多かったです。最近の消費者問題などで旅行にまつわる事件やトラブルが取り上げられることがありますが、通常はこの業法の分野の問題で出題されます。出題数は一定ではないです。
  • 探偵業が毎年のように出題されるなど、多くの分野が混ざっているので勉強範囲は広がりますが、同じような論点が繰り返し出題されていますので過去問を中心に対策しましょう。
  • 資金決済法や金融トラブルも従来はこの分野に入っていましたが、新試験からは消費者行政の関連法に入っています。
  • 短文の単純正誤問題なので、通常は比較的易しく高得点が狙えるのですが、2019年度本試験のように、難易度が高く、点数を取りにくい問題が出題されるときもあります。
  • 毎年出題される分野と毎年ではないが定期的に出題される分野とがあります。

医薬品医療機器等法(旧薬事法)

法律改正

  • 薬事法の改正(平成21年6月12日施行)・・・分類変更・・・大改正なので今でも出題の中心(第1類から第3類の分類分け)
  • 薬事法の改正(平成25年11月27日公布、平成26年11月25日施行)・・・法律名の変更
  • 薬事法の改正(平成25年12月13日に公布、平成26年6月12日施行)・・・ネット販売の解禁

定義

  • やはり、定義は頻出です。暗記が必要ですが、なかなかしんどいところです。

化粧品

  • 化粧品の出題が最も多いです。医薬部外品との分類、薬用化粧品、成分表示など

事件がらみ

  • 化粧品の皮膚障害など社会問題になる事件がたまに発生します。直前に発生した事件が出題されることは多く、一昔前の事件も確認しておいてください。
  • カネボウ美白化粧品の白斑事件、悠香の「茶のしずく石鹸」の小麦アレルギー事件

使用上の注意が必要な商品

  • 「おしゃれ用カラーコンタクトレンズ」「まつ毛エクステンション」などは特別に力を入れている分野ですので頻出です。過去問対策でOK。

医薬品の販売制度

厚生労働省
ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 医薬品・医療機器 > 医薬品の販売制度
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082514.html

  • 一般用医薬品の販売サイト一覧
  • 国の各自治体における医薬品販売制度に係る苦情・相談窓口一覧
  • 販売制度(ルール)の改正(平成26年6月12日施行)
  • 薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律(平成25年法律第103号)
  • 薬事法施行令の一部を改正する政令(平成26年政令第25号)
  • 薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令(平成26年政令第24号)
  • 薬事法施行規則等の一部を改正する省令(平成26年厚生労働省令第8号)
  • 関係通知等
  • 薬局における薬剤師不在時の一般用医薬品の取扱いの見直し
  • 薬事監視関係
  • 医薬品の分類
  • 登録販売者制度
  • 登録販売者試験
  • 医薬品販売制度実態把握調査
  • 販売制度(ルール)改正の経緯
  • 関連情報

2020年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:7問以上/10問中

  • 問題9① 旅行業法・保証金制度 B ※超頻出
  • 問題9② 旅行業約款・取消料 BC
  • 問題9③ 旅行業約款・通信契約 C
  • 問題9④ 住宅宿泊事業法 ・住宅の要件 BC
  • 問題9⑤ 運送約款(標準宅配便運送約款)・損害賠償 BC
  • 問題9⑥ 古物営業法・許可 BC ※改正論点
  • 問題9⑦ 動物愛護法・登録 BC
  • 問題9⑧ 医療法・医療広告ガイドライン B
  • 問題9⑨ 薬機法・医薬品のインターネット販売 B ※26年11月の法改正論点
  • 問題9⑩ 薬機法・化粧品の効能表示 C

過去問「業法・約款」

2019年度 本試験 難易度(A易、B普通、C難)目標:5問以上/8問中 ※通常より難易度が高かった

  • 問題10① 旅行業法・保証金制度 BC
  • 問題10② 探偵業・適用範囲 BC
  • 問題10③ 運送約款(標準引越運送約款)・解約 C
  • 問題10④ 動物愛護法(犬のネット販売) BC
  • 問題10⑤ 旅行業法・旅行業約款 C
  • 問題10⑥ 古物営業・盗品の回復 C
  • 問題10⑦ 住宅宿泊事業法 ・宿泊者名簿の備え付け BC
  • 問題10⑧ 医療法・医療広告ガイドライン B

2019年度 再試験 難易度(A易、B普通、C難)目標:6問以上/8問中 ※本試験よりも易しい

  • 問題10① 旅行業法・契約の解除 AB
  • 問題10② 旅行業法・旅行業務取扱管理者の選任 B
  • 問題10③ 探偵業・規制範囲 BC
  • 問題10④ 免許の必要な医業類似行為 AB
  • 問題10⑤ チケット不正転売禁止法・目的 AB
  • 問題10⑥ 古物営業・許可証の携帯 AB
  • 問題10⑦  住宅宿泊事業法 ・営業の届出 BC
  • 問題10⑧ 医療法・医療広告ガイドライン B

平成30年度 過去問 難易度(A易、B普通、C難)目標:6問以上/8問中(★頻出☆重要実務)

  • 問題10① 旅行業法・旅行業登録 AB
  • 問題10② 運送約款(標準宅配便運送約款)・荷物の損害賠償 AB
  • 問題10③ 探偵業・書面交付義務 AB
  • 問題10④ 運送約款(標準引越便運送約款)・荷物の損害賠償 BC
  • 問題10⑤ 古物営業・届け出 B
  • 問題10⑥ 医師法・脱毛行為 AB
  • 問題10⑦ 中古自動車・販売時の情報提供 AB
  • 問題10⑧ 債権回収 BC

平成29年度 過去問 難易度(A易、B普通、C難)目標:6問以上/8問中(★頻出☆重要実務)

  • 問題10① 旅行業法・旅行契約の種類 AB★
  • 問題10② 旅行業法・約款と認可 AB ★
  • 問題10③ 探偵業・目的 AB
  • 問題10④ 運送約款・荷物の損害賠償 B
  • 問題10⑤ 電力の小売自由化 BC
  • 問題10⑥ 医師法・脱毛行為 AB
  • 問題10⑦ 動物愛護管理法・販売時の情報提供 BC
  • 問題10⑧ 都市ガスの小売自由化 BC

平成28年度 過去問 難易度(A易、B普通、C難)目標:5問以上/8問中

  • 問題11① 旅行業法・標準旅行業約款 B
  • 問題11② 旅行業法・保証金制度 BC
  • 問題11③ 探偵業・届出 BC
  • 問題11④ 標準引越運送約款 BC
  • 問題11⑤ 小売電気事業 BC
  • 問題11⑥ 医療広告規制 BC
  • 問題11⑦ 自動車公正競争規約 BC
  • 問題11⑧ 振り込め詐欺救済法 C

平成27年度までの過去問

旧試験の平成27年度以前の過去問をさかのぼるほど対策効果があります

過去問「医薬品医療機器等法(旧薬事法)」

2019年度(本試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/5問中 ※一般常識力で対応

  • 問題8① 回収措置 BC
  • 問題8② 定義(薬局)BC
  • 問題8③ 定義(入浴剤)B
  • 問題8④ 医療機器の販売許可登録 BC
  • 問題8⑤ スイッチOTC 医薬品 BC

2019年度(再試験) 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/5問中 ※一般常識力で対応

  • 問題8① 小児の誤飲事故原因 BC
  • 問題8② おしゃれ用カラーコンタクトレンズの規制 BC ※頻出
  • 問題8③ 第1類医薬品の販売 BC
  • 問題8④ 自主回収の報告義務 BC
  • 問題8⑤ 医薬品の個人輸入 BC

平成30年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/5問中

  • 問題8① インターネット販売 BC ※26年11月の法改正論点
  • 問題8② ジェネリック医薬品 AB ※一般常識
  • 問題8③ おしゃれ用カラーコンタクトレンズの個人輸入 BC ※一般常識
  • 問題8④ 医療広告規制 BC ※一般常識でA(30年6月の法改正論点)
  • 問題8⑤ あはき法・柔道整復師法 BC ※一般常識

平成29年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:3問以上/5問中

  • 問題8① スイッチOTC 医薬品 B
  • 問題8② ジェネリック医薬品 B
  • 問題8③ 医薬部外品の製造販売 C
  • 問題8④ 高度管理医療機器の製造販売 C
  • 問題8⑤ おしゃれ用カラーコンタクトレンズ B

平成28年度 難易度(A易、B普通、C難)

  • 問題8③ 旧薬事法・対象 B
  • 問題8④ 旧薬事法・分類 AB
  • 問題8⑤ 旧薬事法・ネット販売 C
  • 問題8⑥ 旧薬事法・個人輸入 AB
  • 問題8⑦ 旧薬事法・まつ毛エクステンション C