2022年度 問題16 訴訟・景品表示法・個人情報保護法(正誤○×)その1(一般公開)

16. 次の各文章が、正しければ○、誤っていれば×を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。

① 簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が60 万円以下の金銭の支払いの請求を目的とする訴えについて、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる。

② 訴えの取下げは、相手方が本案について準備書面を提出し、弁論準備手続において申述をし、又は口頭弁論をした後にあっては、相手方の同意を得なければ、その効力を生じない。

③ 国民生活センター紛争解決委員会が実施する裁判外紛争解決手続においては、これまで手続が終了した事案のうち、半数を超える割合で和解が成立している。

④ 国民生活センター紛争解決委員会に和解仲介手続の申請を行った場合、当然に時効の完成猶予の効力が生じる。

⑤ 一般消費者に対して、商品・サービスの内容や取引条件について訴求するいわゆる強調表示は、何らかの形でこれを打ち消す表示を行っていれば、景品表示法上問題とならない。

⑥ 事業者が優良誤認表示等の景品表示法違反の表示行為を行った場合、消費者庁長官だけでなく、違反表示が行われた地域の都道府県知事もその差止め等の措置命令を行うことができる。

⑦ 個人情報保護法によれば、死者に関する情報は法による保護の対象とならないが、死者に関する情報が、同時に生存する個人に関する情報である場合には、生存する個人の「個人情報」として保護の対象となる。

⑧ 個人情報保護委員会は、個人情報保護法を所管する行政機関であり、同法の解釈や制度一般に関する質問に答えるため、問い合わせ窓口を設置している。

解説とポイント

【2021年度試験】「正誤(×選択)」8問から、「5肢2択」4問に、出題形式が変更 ➡ 点数は同じ8点 ➡ 得点しやすい形式に変更
【2022年度試験】「正誤○×」8問に➡「5肢2択」がなくなり、元の「正誤(×選択)」8問ではなく「正誤○×」8問に
※2021年度試験は例外だと考えると、「正誤○×」になったので易しくなったと解釈すべきかな

  • 2020年度試験までは「訴訟3問3点、景品表示法3問3点、個人情報保護法2問2点」➡2021年度「訴訟2問4点、景品表示法1問2点、個人情報保護法1問2点」といなり、「5肢2択」だから2点単位になりますので、訴訟が1点分増えて、景品表示法が1点分減ったということです。
  • 2022年度試験では「訴訟4問4点、景品表示法2問2点、個人情報保護法2問2点」であり、2021年度試験と同じ配分となりました。

【基本ポイント(毎年同じ)】

  • 旧試験では、大問題として「訴訟」「景品表示法」「個人情報保護法」がそれぞれ10問・5問・5問の20問出題されていましたが、新試験での問題数減少の影響を受けて問題数が大きく減少しています。結構重要な分野だけに、もっと出題してもいいように思いますが、表示や個人情報の問題は社会問題になっていますので、今後増える可能性ないとはいえません。
  • 問題数が少なくなったということは、基本問題が中心だということですので、しっかり基本を確認しておきましょう。ただ、その基本が暗記系が多くきついところです。
  • 訴訟は繰り返し同じ論点が出題されているので過去問対策がポイントです。
  • 訴訟の出題分野は大きく3つ。①訴訟自体の制度のこと②一般的なADRのこと③国民生活センターの実施しているADR制度のこと。そのほか、2016年10月に施行された「消費者裁判手続特例法」も含まれます。
  • 29年度は景品表示法の中に「独占禁止法」の問題も入っており、30年度はここでは出題はなかったのですが問題2の大問で出題されました。2019年度以降の出題はありませんが、独占禁止法を捨てきれるほどではないので、基本的な知識はつけておきたいところです。
  • 景品表示法は、どんどん規制が強化されていっているので最新トレンドを知っておく必要があります。例えば、打消し表示への規制強化(平成29年7月報告書)や体験談・ビフォアアフタの写真に対する規制(まずは医療法から)など、これまでの試験対策を引き継いでいます。
  • 個人情報保護法は改正個人情報保護法を含めた基本問題が重要ポイントとなっています。

【景品表示法の指定告示の追加】⑦一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示(令和5年3月28日内閣府告示第19号)※令和5年10月1日施行

2022年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:6問/8問中

  • 問題16① 訴訟・少額訴訟 B
  • 問題16② 訴訟・口頭弁論 BC
  • 問題16③ 訴訟・国民生活センター紛争解決委員会における裁判外紛争解決手続 BC
  • 問題16④ 訴訟・国民生活センター紛争解決委員会における和解仲介手続 C
  • 問題16⑤ 景品表示法・強調表示 AB
  • 問題16⑥ 景品表示法・措置命令 AB
  • 問題16⑦ 個人情報保護法・定義(個人情報)BC
  • 問題16⑧ 個人情報保護法・個人情報保護委員会 AB

過去問

2021年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:6点以上/8(4×2)問中

  • 問題17① 訴訟・少額訴訟 BC
  • 問題17② 訴訟・国民生活センター紛争解決委員会における重要紛争解決手続 BC
  • 問題17③ 景品表示法 AB
  • 問題17④ 個人情報保護法 AB

2020年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:4-5問/8問中

  • 問題18① 訴訟・簡易裁判所 BC
  • 問題18② 訴訟・民事調停 C
  • 問題18③ 訴訟・法テラスの立替業務 BC
  • 問題18④ 景品表示法・不当表示 B
  • 問題18⑤ 景品表示法・行政処分 C
  • 問題18⑥ 景品表示法・公正競争規約 AB
  • 問題18⑦ 個人情報保護法・定義 B
  • 問題18⑧ 個人情報保護法・個人情報取扱事業者 BC

2019年度(本試験) 目標:6問/8問中

  • 問題18① 訴訟・取り下げ C
  • 問題18② 訴訟・支払督促 C
  • 問題18③ 訴訟・第1回期日 BC
  • 問題18④ 景品表示法・目的 AB
  • 問題18⑤ 景品表示法・課徴金制度 B
  • 問題18⑥ 景品表示法・差止請求 B
  • 問題18⑦ 個人情報保護法・匿名加工情報 C
  • 問題18⑧ 個人情報保護法・利用目的の変更 BC

2019年度(再試験) 目標:4問/8問中

  • 問題18① 訴訟・少額訴訟 AB
  • 問題18② 訴訟・消費者裁判手続特例法 C
  • 問題18③ 訴訟・口頭弁論 C
  • 問題18④ 景品表示法・景品類の定義 BC
  • 問題18⑤ 景品表示法・課徴金制度 B
  • 問題18⑥ 景品表示法・差止請求 C
  • 問題18⑦ 個人情報保護法・適用対象 C
  • 問題18⑧ 個人情報保護法・利用目的の通知 C

2018年度(平成30年度)目標:5問/8問中

  • 問題18① 訴訟・消費者裁判手続特例法 AB
  • 問題18② 訴訟・訴訟手続 B
  • 問題18③ 訴訟・法テラス BC
  • 問題18④ 景品表示法・不実証広告規制 B
  • 問題18⑤ 景品表示法・課徴金制度 B
  • 問題18⑥ 景品表示法・表示規制の対象者 B
  • 問題18⑦ 個人情報保護法・個人データの第三者提供 B
  • 問題18⑧ 個人情報保護法・個人情報取扱事業者の義務 B

2017年度(平成29年度)目標:5問/10問中

  • 29年度 問題17① 訴訟・裁判外紛争処理 BC
  • 29年度 問題17② 訴訟・少額訴訟 BC
  • 29年度 問題17③ 訴訟・控訴 BC
  • 29年度 問題17④ 景品表示法・優良誤認 AB
  • 29年度 問題17⑤ 景品表示法・不当景品類 AB
  • 29年度 問題17⑥ 景品表示法(独占禁止法)・再販売価格の拘束 C
  • 29年度 問題17⑦ 個人情報保護法・個人情報保護委員会 B
  • 29年度 問題17⑧ 個人情報保護法・改正個人情報保護法(定義:個人情報取扱事業者) B

2016年度(平成28年度)目標:5問/10問中

  • 28年度 問題19① 訴訟・国民生活センターの紛争解決委員会 C
  • 28年度 問題19② 訴訟・少額訴訟 BC
  • 28年度 問題19③ 訴訟・答弁書 C
  • 28年度 問題19④ 景品表示法・不当表示 AB
  • 28年度 問題19⑤ 景品表示法・不当景品類 AB
  • 28年度 問題19⑥ 景品表示法・課徴金制度 C
  • 28年度 問題19⑦ 個人情報保護法・個人情報の定義 AB
  • 28年度 問題19⑧ 個人情報保護法・利用目的 C

【動画解説】2022年度-問題16「訴訟・景品表示法・個人情報保護法」(一般公開サンプル)