2022年度試験「訴訟4問、景品表示法2問、個人情報保護法2問」合計8問
2023年度試験「訴訟2問、景品表示法2問、個人情報保護法2問」合計6問
15. 次の各文章が、正しければ○、誤っていれば×を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。
① 調停事件において当事者間に合意が成立し、これを調書に記載したときは、裁判上の和解と同一の効力を有する。
② 少額訴訟による審理及び裁判を求める旨の申述をするには、当該訴えを提起する簡易裁判所において、その年に少額訴訟による審理及び裁判を求めた回数を届け出なければならない。
③ アフィリエイト広告は、一般的に広告主ではないアフィリエイターが広告を作成するため、広告主による管理が行き届きにくく、アフィリエイターが成果報酬を求めて虚偽誇大広告を行うインセンティブが働きやすいという特性があるとされている。
④ 景品表示法に違反する不当表示が行われた場合、その表示に関し事業者に故意又は過失がなければ、景品表示法に基づく措置命令は行われない。
⑤ 個人情報保護法では、要配慮個人情報を取得するに当たっては、原則として本人の同意を必要としているが、これは事後の同意でも足りる。
⑥ 個人情報保護法では、本人が識別される保有個人データが利用目的を超えて取り扱われているときは、当該本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該保有個人データの利用の停止又は消去を請求することができるとされている。
解説とポイント
- 2022年度試験「訴訟4問、景品表示法2問、個人情報保護法2問」合計8問
- 2023年度試験「訴訟2問、景品表示法2問、個人情報保護法2問」合計6問
- 全体の問題数が減ったのにともない訴訟が4問から2問に減って、3分野で合計8問から6問になりました。本来この3分野は重要なので、宅建業法よりも、こちらを充実させた方がいいような気がしますが。
【基本ポイント(毎年同じ)】
- 旧試験では、大問題として「訴訟」「景品表示法」「個人情報保護法」がそれぞれ10問・5問・5問の20問出題されていましたが、新試験での問題数減少の影響を受けて、ここの問題数も大きく減少しています。結構重要な分野だけに、もっと出題してもいいように思いますが、表示や個人情報の問題は社会問題になっていますので、今後増える可能性がないとはいえません。しかし、2023年度試験でさらに問題数が減った影響か、問題数が減りました。もしかすると、新出題形式の3肢択一にして実質的な問題数を増やすかもしれませんね。
- 問題数が少なくなったということは、基本問題が中心だということですので、しっかり基本を確認しておきましょう。ただ、その基本が暗記系が多くきついところです。
- 訴訟は繰り返し同じ論点が出題されているので過去問対策がポイントです。法律改正も基本的にはない分野です。
- 訴訟の出題分野は大きく3つ。①訴訟自体の制度のこと②一般的なADRのこと③国民生活センターの実施しているADR制度のこと。③は問題2の国民生活センターの業務に移った可能性もあります。そのほか、2016年10月に施行された「消費者裁判手続特例法」も含まれていましたが、消費者契約法に移った可能性が高いです。
- 2017年度は景品表示法の中に「独占禁止法」の問題も入っており、2018年度はここでは出題はなかったのですが問題2の大問で出題されました。2019年度以降の出題はありませんが、独占禁止法を捨てきれるほどではないので、基本的な知識はつけておきたいところです。
- 景品表示法は、どんどん規制が強化されていっているので最新トレンドを知っておく必要があります。例えば、打消し表示への規制強化(平成29年7月報告書)やアフィリエイトに関連するステルスマーケティング(2023年10月1日指定告示に追加)、No.1表示規制(最近行政処分が増加)など、規制強化の流れとして、これまでの試験対策を引き継いでいます。
- 個人情報保護法は大きな重要な改正個人情報保護法を含めた基本問題が重要ポイントとなっています。特に令和3年改正(官民を通じた個人情報保護制度の見直し)令和4年4月1日施行は、個人情報保護法・行政機関個人情報保護法・独立行政法人等個人情報保護法の3本の法律を1本の法律に統合(所管を個人情報保護委員会に一元化)し、条文の番号等を再構成しています。
【景品表示法の指定告示の追加】⑦一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示(令和5年3月28日内閣府告示第19号)※令和5年10月1日施行
2023年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:4問/6問中
- 問題15① 訴訟・調停と和解 C
- 問題15② 訴訟・少額訴訟 B
- 問題15③ 景品表示法・アフィリエイト広告 B
- 問題15④ 景品表示法・措置命令(故意過失)B
- 問題15⑤ 個人情報保護法・要配慮個人情報の取得(第20条)B
- 問題15⑥ 個人情報保護法・保有個人データの利用の停止又は消去(第18条)BC
過去問
2022年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:6問/8問中
- 問題16① 訴訟・少額訴訟 B
- 問題16② 訴訟・口頭弁論 BC
- 問題16③ 訴訟・国民生活センター紛争解決委員会における裁判外紛争解決手続 BC
- 問題16④ 訴訟・国民生活センター紛争解決委員会における和解仲介手続 C
- 問題16⑤ 景品表示法・強調表示 AB
- 問題16⑥ 景品表示法・措置命令 AB
- 問題16⑦ 個人情報保護法・定義(個人情報)BC
- 問題16⑧ 個人情報保護法・個人情報保護委員会 AB
2021年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:6点以上/8(4×2)問中
- 問題17① 訴訟・少額訴訟 BC
- 問題17② 訴訟・国民生活センター紛争解決委員会における重要紛争解決手続 BC
- 問題17③ 景品表示法 AB
- 問題17④ 個人情報保護法 AB
2020年度 難易度(A易、B普通、C難)目標:4-5問/8問中
- 問題18① 訴訟・簡易裁判所 BC
- 問題18② 訴訟・民事調停 C
- 問題18③ 訴訟・法テラスの立替業務 BC
- 問題18④ 景品表示法・不当表示 B
- 問題18⑤ 景品表示法・行政処分 C
- 問題18⑥ 景品表示法・公正競争規約 AB
- 問題18⑦ 個人情報保護法・定義 B
- 問題18⑧ 個人情報保護法・個人情報取扱事業者 BC
2019年度(本試験) 目標:6問/8問中
- 問題18① 訴訟・取り下げ C
- 問題18② 訴訟・支払督促 C
- 問題18③ 訴訟・第1回期日 BC
- 問題18④ 景品表示法・目的 AB
- 問題18⑤ 景品表示法・課徴金制度 B
- 問題18⑥ 景品表示法・差止請求 B
- 問題18⑦ 個人情報保護法・匿名加工情報 C
- 問題18⑧ 個人情報保護法・利用目的の変更 BC
2019年度(再試験) 目標:4問/8問中
- 問題18① 訴訟・少額訴訟 AB
- 問題18② 訴訟・消費者裁判手続特例法 C
- 問題18③ 訴訟・口頭弁論 C
- 問題18④ 景品表示法・景品類の定義 BC
- 問題18⑤ 景品表示法・課徴金制度 B
- 問題18⑥ 景品表示法・差止請求 C
- 問題18⑦ 個人情報保護法・適用対象 C
- 問題18⑧ 個人情報保護法・利用目的の通知 C
2018年度(平成30年度)目標:5問/8問中
- 問題18① 訴訟・消費者裁判手続特例法 AB
- 問題18② 訴訟・訴訟手続 B
- 問題18③ 訴訟・法テラス BC
- 問題18④ 景品表示法・不実証広告規制 B
- 問題18⑤ 景品表示法・課徴金制度 B
- 問題18⑥ 景品表示法・表示規制の対象者 B
- 問題18⑦ 個人情報保護法・個人データの第三者提供 B
- 問題18⑧ 個人情報保護法・個人情報取扱事業者の義務 B
2017年度(平成29年度)目標:5問/10問中
- 29年度 問題17① 訴訟・裁判外紛争処理 BC
- 29年度 問題17② 訴訟・少額訴訟 BC
- 29年度 問題17③ 訴訟・控訴 BC
- 29年度 問題17④ 景品表示法・優良誤認 AB
- 29年度 問題17⑤ 景品表示法・不当景品類 AB
- 29年度 問題17⑥ 景品表示法(独占禁止法)・再販売価格の拘束 C
- 29年度 問題17⑦ 個人情報保護法・個人情報保護委員会 B
- 29年度 問題17⑧ 個人情報保護法・改正個人情報保護法(定義:個人情報取扱事業者) B
2016年度(平成28年度)目標:5問/10問中
- 28年度 問題19① 訴訟・国民生活センターの紛争解決委員会 C
- 28年度 問題19② 訴訟・少額訴訟 BC
- 28年度 問題19③ 訴訟・答弁書 C
- 28年度 問題19④ 景品表示法・不当表示 AB
- 28年度 問題19⑤ 景品表示法・不当景品類 AB
- 28年度 問題19⑥ 景品表示法・課徴金制度 C
- 28年度 問題19⑦ 個人情報保護法・個人情報の定義 AB
- 28年度 問題19⑧ 個人情報保護法・利用目的 C